筑前煮横
さりお「定番料理をきちんとおいしく」 2022年12月9日号 掲載

こんにちは。料理家の「かめ代。」です。
「さりお」(山陽新聞社と岡山放送(OHK)が協業)さまにてスタートした新連載!
ポイントおさえて「定番料理をきちんとおいしく」

今月は、ふだんのおかずにも、おせち料理にも重宝する定番中の定番「筑前煮」をご紹介しています。
配布地域のお宅には、この週末に届いているかとおもいます。よかったらご覧ください。

分量やコツを押さえていただいて、ご家庭の味に調整してお楽しみいただけますように。

サイトでもレシピが公開されています。



ごくごく普通の、家庭で楽しむ定番料理のシリーズです。

今回もコツをしっかりおさえて、キチンとおいしくできるレシピにしてみました。
ふだんの料理にも作りやすいよう、色々と工夫をとりいれてみました。
下処理や味しみも色々と比べて、お正月前ですのでおせちに作りたいという方も多く、友人知人に試食してもらいました(ご協力ありがとうございます!)。

↓1人よがりのレシピにならないよう、作り慣れている筑前煮ですが、
試作の時は毎回数種類作って、日を置いて味しみも検証しつつ、比較してレシピ作りをしています。

筑前煮

筑前煮は、力強い根菜のうまみを味わう料理です。特に根菜が美味しくなる秋冬に楽しみたい料理ですよね。
出汁は、ご家庭でお好みのものがあると思いますが、レシピでは、筑前煮の定番の「干ししいたけ」の戻し汁を使用しています。
干ししいたけは、「低温長時間」で戻すのが基本です。
冷蔵庫で1番ゆっくりと低温で戻すと、甘くスッキリとしたうまみの戻し汁になります。

もちろん、急ぐときは、ぬるま湯やレンジ加熱などの方法もありますが、水に浸けるだけですので、是非!前日からつけてくださいね。

干ししいたけは「どんこ」と「こうしん」どちらがいいですかという質問をよく受けますが、「うまみ」に関しては、私はどちらでも良いとおもいます。今回もどちらの戻し汁でも試作しましたが、違いがわかる方はいらっしゃいませんでした。
ただ、見た目と食感は全く違いますので、肉厚でキュッとしまった「どんこ」と
↓(戻す前と戻した後)

IMG_1806

レシピ1

薄くやわらかな食感の「こうしん」。
↓戻す前 戻した後の写真を撮り忘れていました~

こうしん

ふだんの料理には、どちらでもよいかと思いますが、特におせちやおもてなしには、肉厚でキュッとしまった「どんこ」の見た目と食感は好まれます。

よく料理教室では、乾物は10倍の水で戻すこととご説明してきましたが、今回の筑前煮の分量はちょうどの戻し汁で煮ることが出来るよう、多めの分量で戻しています。

今回は、4人の食べきりの分量をフライパンで作りやすく。
干し椎茸さえ戻しておけば、すぐに出来るおかずです。
もし、干し椎茸が苦手な方は(我が家の娘も小さいころは苦手だったので、家族には、昆布かつお出汁でよく作っていました)同量のお好みの出汁でもよいですし、根菜のうまみのみで水で代用されても。

↓調理は本当に簡単です。

鶏肉を両面焼いたら、一旦とりだし・・・

レシピ2

レシピ3

一番味染みに時間がかかる「こんにゃく」(アク抜きの方法はいくつかありますが、今回は砂糖を使っています)をしっかり炒めて・・・。

レシピ4

根菜を入れて炒めます。

レシピ5

鶏肉を戻し入れて・・・

レシピ6

しいたけの戻し汁や調味料の、煮汁を入れて煮ます。落とし蓋をして根菜がやわらかくなるまで煮たら・・・

レシピ8

筑前煮は、火を強めてしっかりたれを食材に煮からめる料理です。
しかし、すべて煮汁をカラカラに煮詰めてしまうと、冷めているうちに、水分が蒸発して、根菜がパサパサの食感になりますので、

レシピ11

少しフライパンの底に汁気が残った状態で火を止めます。↑もう少し残してもOKです。

そして、筑前煮は、冷ます時までが調理と思ってください。
冷めるうちに味がしみて、どんどん美味しくなりますので、熱く湯気が出ているうちに器に盛ると上が乾燥して味しみがわるく、下の汁気があるところはしっとりと味が濃くなって味ムラができます。

火をとめて、粗熱がとれるまでフライパンの中で上下を入れ替えて冷ましたり、急ぐ時は、ボウルにすべて入れて時々大きく混ぜながら冷ましてください。
この一手間だけで、しっとりと味染みのよい筑前煮が完成します。

レシピ10

冷めているうちに美味しくなります。出来たてと味わいが全く違いますので、お試しくださいね^^

煮汁の入れる順番も、汁気がたっぷりの煮物の時は、出汁で煮たあとに、最後にしょうゆやみりんを入れることが多いのですが、汁気をとばす筑前煮の場合は、もともとの汁気が少ないので、液体のしょうゆやみりんも最初から入れた方が作りやすく、今回は簡単に一度に入れるレシピにしています。
旬の根菜の香りが力強く、しょうゆの入れる順の違いによる香りもほぼ変わらず、また、味しみも、レシピ通りの時間煮ると、一度に煮てもOKでしたので、安心して一度にすべて入れて煮てみてください(調理の基本の「さしすせそ」の順に入れたくなると思いますが、筑前煮の場合はレシピ通りでOKです)
たっぷりの出汁で丁寧に煮る「煮しめ」などの調理の場合は、最初に出汁でふっくら煮ておいてから後で香りづけの醤油を・・・という手順になります。

仕上げに、塩ゆでした絹さやや、柚子皮をちらすと、一気におせちっぽくなります。

筑前煮(縦)

ふだんの料理にもハレの日の料理にも重宝しますので、是非、お試しください。

レシピは、こちらの「さりお」さんのサイトで、まとめてくださっています!
毎月1レシピずつ増えていきますので、是非、手軽にお楽しみください。


お財布に優しく、作りやすい、飽きのこないいつもの美味しさ。
ごくごく普通の定番料理をご紹介していきます。
よかったらお試しください。


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